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関節リウマチの治療目標

関節リウマチでは症状が治まることを意味する「寛解」を治療目標とします。
寛解には以下の3つがあります。

①臨床的寛解 炎症と自覚症状及び他覚症状の消失
②構造的寛解 関節破壊の進行が抑止された状態
③機能的寛解 日常生活動作ができる

臨床的寛解では、リウマチの活動性を以下の3つの指標で判断します。

DAS28(Disease Activity Score)

圧痛関節数、腫脹関節数、患者全般評価、ESRより算出される指標

ESR 赤血球沈降速度

SDAI(Simplified Disease Activity Index)

圧痛関節数、腫脹関節数、患者による全般的評価、医師による全般的評価、CRPより算出される指標

CRP 炎症や組織細胞の破壊が起こると血清中に増加するタンパク質

CDAI(Clinical Disease Activity Index)

圧痛関節数、腫脹関節数、患者による全般的評価、医師による全般的評価 より算出される指標

DAS28SDAICDAI
高疾患活動性5.1以上26以上22以上
中疾患活動性3.2以上11以上10以上
低疾患活動性2.6以上3.3以上2.8以上
寛解2.6未満3.3未満2.8以下

評価する28関節



その他、アメリカリウマチ学会が作成した評価基準として、ACRコアセットがあります。

ACRコアセット

  • ①圧痛関節数
  • ②膨張関節数
  • ③患者による疼痛評価
  • ④患者による全般活動性評価
  • ⑤医師による全般活動性評価
  • ⑥患者による身体機能評価(HAQ
  • ⑦急性期反応物質の値(ESR、CRP)

①および②が20%以上改善し、且つ③~⑦で3項目で、
20%以上の改善が認められた場合 ACR20
50%以上の改善が認められた場合 ACR50
70%以上の改善が認められた場合 ACR70

HAQ
  • ①衣類の着脱、身支度
  • ②起床
  • ③食事
  • ④歩行
  • ⑤衛生(入浴、トイレなど)
  • ⑥伸展
  • ⑦握力
  • ⑧活動(車の乗降、家事など)

以上8項目について、難なくできる(0点)/少し難しい(1点)/かなり難しい(2点)/できない(3点)で評価し、その平均点が指数となります。

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